胃がん体験中

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       胃がん(+脳腫瘍)体験中



目次

まえがき
(1)胃がん発覚
(2)最初の抗がん剤(ハーセプチン)治療
(3)脳への転移
(4)2番目の抗がん剤(アブラキサン)治療
(5)第一腰椎骨折
(6)3番目の抗がん剤(エンハーツ)治療
(7)今後の見通し
がんの発生原因
がんの三大治療法
がんの自然療法
がんの研究課題

まえがき

手術不可能なステージ3の胃がんが見つかり、抗がん剤治療を受けて4年を超えたが、そのためにがんの発生原因、治療法および研究状況に興味を持ち、がんに関するテレビ番組を視聴し、新聞の関連記事や書籍を読んだので、知見を記録する。

(1)胃がん発覚

2017年6月、71才になった直後に胃がんが発見された。
千葉県柏市の金谷医院で市の定期健康診断を受け、血色素6.7の重度の貧血(男性正常範囲:13.9〜16.0)が判明し、胃からの出血が疑われ、胃の内視鏡検査を勧められ、CT検査の予約までしていただき、紹介状を書いていただいた。
紹介状を持参して松戸市立病院を受診し、内視鏡検査(胃カメラ)を受けたところ、胃の出口、幽門付近に直径約4 cmの出血性胃がんが発見され、引き続き受けたCT検査では、胃の外部リンパ節に直径約14 cmのがんが発見された。これはステージIIIの胃がんで手術不能のため、化学療法(抗がん剤治療)を勧められた。胃がんの細胞表面に「HER2タンパク」が存在するので分子標的薬抗がん剤が有効と診断された。抗がん剤治療を始める前に貧血を改善するために5日間入院し、絶食して輸血を受けた。

胃カメラの検査中は局部麻酔のため、検査技師と看護師の対話は聞こえる。検査が始まってしばらくすると、担当医師が呼ばれて来るのが分かった。画像を見ながら技師が医師に説明し、指示を仰いでいる。がんが見つかったらしい。カメラの一部が、がんに触れると容易に出血するらしい。止血剤を撒いておきましたがこのまま検査を終わっていいですか。画像は十分ですかというようなことを訊ねている。喉が苦しいので早く終わって欲しいと思った。看護婦さんが「もう終わりですよ」と励ましてくれた。

CT画像も撮影したが、胃カメラとどちらを先にしたのか記憶がない。

病室に戻り、抗がん剤治療は長期にわたるということなので、紹介状を書いていただき、近所の国立がん研究センター東病院(以下「がんセンター」という)で受けることになった。

(2)最初の抗がん剤(ハーセプチン)治療

がんセンターで更に内視鏡検査とCT検査を受けたところ、治療しなければ余命半年、抗がん剤治療しても2年半、長くて3年と診断された。

「HER2タンパク」を標的とする抗がん剤として、分子標的薬ハーセプチン(別名:トラスツズマブ)およびプラチナ製剤オキサリプラチンの点滴が有効と診断された。

2017年7月11日、ハーセプチン (60 mg, 150 mg) 510 mgとオキサリプラチン(50, 100 mg) 170 mgの点滴を初めて受けた。点滴当日を含め2週間は殺細胞系抗がん剤TS-1カプセルを毎朝食後2個、毎夕食後2個服用することになった。また点滴の翌日から2日間はステロイドホルモン剤、デカドロン錠0.5 mgを毎朝食後2錠、毎夕食後2錠服用することになった。さらに、胃炎防止のために胃酸抑制剤ランソプラゾールを毎朝食後1錠、および貧血を防止するために鉄分の徐放性製剤フェルムカプセルを毎夕食後1個を服用する。

抗がん剤の副作用を軽減するための頓服薬として、吐き気がする時のためにノバミン錠5 mg 1回1錠 5回分、および下痢の時のためにロペラミド塩酸塩カプセル1 mg「JG」1回2個 5回分10個が処方された。

吐き気がすることはなかったが、下痢をするのでロペラミド塩酸塩カプセルを服用した。7月18日、ロペラミド塩酸塩カプセル2個 5回分10個を追加調剤された。

2017年8月1日、2回目および8月22日、3回目の点滴はハーセプチン (60 mg, 150 mg) 380 mgとオキサリプラチン(50, 100 mg) 170 mgであった。8月1日には、ロペラミド塩酸塩カプセル2個 15回分30個を追加調剤された。

この間、食欲不振と下痢により、それまで約63 kgであった体重が最低58 kgまで低下したが、直径約14 cmのがんは直径約5 cmまで急減した。

2017年9月12日、4回目以降の点滴は、ハーセプチン(60 mg, 150 mg)380 mgとオキサリプラチン(50, 100 mg)140 mgとなり、これらの点滴と服薬は2018年5月1日まで継続された。点滴の量が減らされてからは食欲も増して体重も徐々に回復し、現在は63〜65 kgの間にある。

オキサリプラチンの副作用による手先、足先の痺れは点滴中から3〜4日続いて正常に戻ることを繰り返していたが、足先の痺れが取れなくなり、足に浮腫が発生してきたため、約1年後2018年5月1日を最後としてオキサリプラチンの点滴は中止された。

オキサリプラチンの点滴中止から約半年後に浮腫はなくなったが、足裏、足先の痺れは約1年続きながら徐々に薄れている。2019年3月現在、3週間に1回の血液検査(9週間に1回のCT検査)と点滴のための通院、足先の軽い痺れを除けば、他に副作用や不自由なこともなく通常の生活を過ごしている。細かく言えば、粘膜全体が弱るので、特に冬季は口内炎、目ヤニ、涙や鼻汁が出やすい。口内炎はうがい薬と軟膏塗布を2〜3週間続けて治癒した。便秘、下痢があるが、いずれも軽度で、1日〜数日で回復することもあり、日常生活に困るほどではない。70才を超える頃からそのような傾向があったので、どこまでが抗がん剤の副作用か老化によるものかわからない。

将来的にハーセプチンが効かなくなったときのために、HER2発現の進行胃腺癌又は胃食道接合部腺癌の患者を対象とした新薬DS-8201aの多施設共同非盲検第II相試験(いわゆる臨床試験または治験のこと)に適しているか調べるために2018年9月25日「がん組織スクリーニングに関する同意書」に同意の署名をした。スクリーニング試験は保存されているがん組織検体を使用して行われるので単に同意するだけであった。その結果この治験に適合することが確認された。

2019年末から2020年春にかけて、足裏の肌荒れに対してがんセンターでビーソフテンクリームを処方されたがあまり有効ではなかったので、金谷医院で診察を受けたところ顕微鏡で水虫菌が見つかるとのことで水虫薬ゼフナートクリームと肌荒れ防止薬ウレパールクリームを処方され足の裏全体に塗布するよう指導された。目ヤニに対して、がんセンターでヒアルロン酸Na点眼液0.1%「JG」を出されたがあまり有効でないため、市販薬ロート製薬「新緑水」を点眼したところ数日で回復したので、抗がん剤ではなく細菌によるものだったのかもしれない(抗生物質入り点眼薬は効果がなかったのだが?)。

2020年夏季は、手足の肌荒れ、目ヤニ、口内炎はまったくなくなった。食事中から食後に鼻水が出やすく、ティッシュペーパーが欠かせない。足先に痺れがあり、足の動きによっては足裏に軽い痛みを感じることもある。貧血のため、軽い立ち眩みや、卓球を1時間も続けると血の気の引くような感じを受けることがある。

(3)脳への転移

2020年1月28日に受けたCT検査結果当日には異常なしと診断されたが、その翌朝、脳に転移が見つかったとの電話連絡を受け、当日、再度診察を受けた。脳の左後ろに直径27 mmの癌が見つかり、ガンマ線放射治療を勧められ、船橋市のセコメディック病院を紹介され、診療の予約もしていただいた。脳への転移があったことから1月28日を最後としてハーセプチンの点滴は中止された。

ガンマナイフ治療

2020年2月8日、セコメディック病院に一泊入院し、MRI検査とガンマ線放射治療「ガンマナイフ」を受けた。浮腫み防止のためステロイドホルモン剤、プレドニゾロンが14日分処方された。

(4)2番目の抗がん剤(アブラキサン)治療

ハーセプチンは効かなくなったが、DS-8201aは使用されず、別の抗がん剤「アブラキサン」が使用されることになり、2020年2月25日から170 mgの点滴が開始された。腫瘍部下流の血管増殖を抑制するラムシルバムという抗がん剤も同時に点滴するかのように2月22日には説明を受けたが、2月25日点滴当日になって、正常な血管が傷ついて出血する危険性があるとのことでこれは使用されないことになった。

頭髪が抜け始めていたが3月14日朝目覚めるとごっそり抜けた。

2020年3月21日、セコメディック病院でMRI検査。約2 cmにまで順調に縮小してた。6月20日のMRI検査で約1 cmまで縮小した。

2020年8月現在、足の肌荒れはなく、目薬も必要ない。体重は64〜65 kgでほぼ安定している。

2020年9月、DS-8201aは、抗がん剤「エンハーツ(ENHERTU)(トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え))Trastuzumab Deruxtecan (Genetical Recombination)」として承認され、将来ハーセプチンが効かなくなった際に、治験ではなく承認済みの抗がん剤として使用可能な状態となった。

2020年9月26日、MRI検査により腫瘍が約1 cmの周囲にやや滲み出るように拡張していたのでガンマナイフを予約。9月30日、MRI検査と2回目のガンマナイフ治療を受ける。

2020年10月、左足の踵上部がひび割れして少し出血し、かさぶたになったので、踵水虫と自己判断し、毎入浴後、ゼフナートクリームを塗布した。ひび割れは数回の塗布でなくなったが踵がざらざらした感触があるので毎入浴後の塗布を続行した。2021年1月7日、2本目のチューブまで塗り終えたので、1本の在庫を残して塗布を中止した。

2020年12月21日、がんセンター定期検診時に、最近、視界右下が欠けることを相談し、アドバイスに従って午後、セコメディック病院に検診予約する。12月26日、MRI検査により腫瘍は順調に縮小しているが、腫瘍の周囲に浮腫みが見られるのでステロイドホルモン剤、プレドニゾロン90日分が処方された、

2021年1月9日現在、プレドニゾロンを12日間服用したが視界不良に改善はほほんど感じられない。1月15日頃を最後に服用を止める。

(5)第一腰椎骨折

2021年1月13日、天袋から予備の蛍光灯を取り出そうとして、押入れの中断に両足をかけたところで手先を滑らせ、腰を曲げたまま尻もちをつくように落下した。腰を強打して痛くて身動きできず、ぎっくり腰のひどい状態かと思い、1日寝て過ごしたがよくならず動けないので救急車を呼んだ。

1月15日、柏たなか病院に入院

緊急診療可能だった柏たなか病院に搬送され、X線およびMRI画像を撮影され第一腰椎圧迫骨折と診断され、そのまま入院となった。第一腰椎とは肺の下部、胃の後ろ側近辺の背骨のほぼ中央あたりである。また圧迫骨折した場合、すべて骨粗鬆症と診断されるとのことである。

特に治療法はなく安静にして、自然治癒にまかせるだけである。動かなければ痛くないが、寝返りなど少しは動くので数日間は痛み止めを服用した。

最も苦痛(精神的?)に感じたのはオムツの交換と拭い洗浄であった。歩行器を使用して近くのトイレまで行けるようになったときは救われたように思われた。寝てばかりいると足が弱って歩けなくなるので、毎日リハビリを受けた。リハビリは痛まないよう腰をひねらない、足の屈伸運動なので入院中唯一の(食事は別として)毎日の楽しみであった。

骨折部にがんの転移の兆候が見られるので、たなか病院からがんセンターへ転院すると告げられた時は、がん患者なのでがんセンターにまかせたいのだろうと思った。後日、がんの転移はなかったことが判明するが、妻と長女はずいぶん心配してくれた。申し訳なく思う。また、妻子は退院のために電動ベッドと手摺の設置、歩行器の手配、そのために要介護認定手続きなどを行ってくれた。お礼の申しようもない。

1月28日、柏たなか病院からがんセンターへ転院

2021年2月8日、がんセンターから退院

入院中、手足の爪の変形が気になり、たまたま見た新聞広告の爪水虫に該当するように思い、2021年1月7日以降中止していたゼフナートクリームの入浴後塗布を再開した。自由に歩くことが困難で、金谷医院で水虫の顕微鏡検査受診に行くことが困難であったことにもよる。約3か月後には新しく生える爪の形状が正常になることに気が付き、さらに塗布を続行した。約6か月後に爪全体がほぼ正常に回復した。途中、薬局でクリームではなく液体爪水虫薬を所望したら、爪水虫には塗り薬ではなく、病院で飲み薬を処方してもらわないと効きませんといわれた。

爪変形の原因は、爪水虫だったのかアブラキサンの副作用だったのがエンハーツに変更したので治癒されたのか確信はない。また、踵ひび割れの原因は踵水虫だったのか、保湿不十分だったのかも、確信はない。しかし、ゼフナートクリームは水虫治療効果とクリームであるがために保湿効果も期待できるように思うので、2021年冬季に手足の肌荒れ、ひび割れ、爪の変形が見られたら、ゼフナートクリームを塗布しようと思っている。

骨折から約3か月後に、散歩、自動車の運転が可能となる。
骨折から約9か月後に、腹に力を入れて、ふらつく足でラジオ体操、腕立伏せがどうにかできるようになる。

(6)3番目の抗がん剤(エンハーツ)治療

アブラキサンからエンハーツへの変更

2021年2月16日、エンハーツ初回点滴410 mg、3月09日410 mg点滴、3月30日410 mg点滴

5月11日、エンハーツ第4回点滴350 mgに減量

5月25日 第1回ホルモン検査用採血、妻と長女が付き添い
 プレドニン(ステロイド)5 mg 毎朝4錠x7日分
 ダイフェン(バクタ配合錠)  毎朝1錠x7日分

6月01日、第1回ホルモン検査結果異常なし
 ランソプラゾール、クエン酸第一鉄、ツムラ桂枝加芍薬湯 28日分
 センノシド21日日分、ノバミン10回分

6月04日、X線検査 11:00外科検診により骨折追跡検査今日で終了となる。
 妻と長女が付き添い
 14:00 CT検査、診察待機中に鎮座不能となる。
 ダイフェン(バクタ配合錠)毎朝1錠 28日分
 初回配合オランザピン 2.5 mg 7日分

6月11日、第2回ホルモン検査用採血

妻が吐き気止め、便秘薬、下痢止め等、薬の説明書を調べ、ノバミンの副作用の中に「鎮座不能」になるとの記述を見つけ、6月11日がんセンター診察時にそれを相談し、以後ノバミンの服用を止める。代わりにオランザピンを服用する。以後、毎回エンハーツ点滴後、約1週間〜10日後からオランザピンを約1週間服用することで吐き気、便秘、下痢は抑制されている。

抗がん剤の副作用は似たものが多いが必ずしも該当するものでもない。またノバミンのように抗がん剤の副作用を軽減するために処方される薬の副作用(ノバミンでは鎮座不能となった)の悪影響が大きい場合もある。これまでに投与された抗がん剤とそれぞれの副作用を以下の表にまとめる。

抗がん剤の副作用(○:該当項目、△:軽度該当、×:該当せず)
副作用/抗がん剤ハーセプチンTS1+オキサリプラチンアブラキサンエンハーツ
間質性肺炎
骨髄抑制
手足先の痺れ×
吐き気、嘔吐
食欲不振
下痢
便秘
口内炎
疲労・倦怠感×××
流涙
脱毛××

私の場合、がんが発覚したときもそうであったが、現在に至るまでがん自体の自覚症状は皆無であり、様々な体調不良はすべて抗がん剤投与によるものである。さらには抗がん剤の副作用を軽減する薬の副作用による体調不良があった。

6月15日、第2回ホルモン検査結果異常なし
 第2回オランザピン 2.5 mg 21日分

この間6月21日および7月11日に新型コロナウイルス(COVID-19)用ワクチンの接種を受けた。

6月23日、エンハーツ点滴350 mg

7月14日、エンハーツ点滴350 mg
 ランソプラゾール、クエン酸第一鉄、ツムラ桂枝加芍薬湯 21日分
 オランザピン1.25 mg 就寝前1錠 21日分

8月11日、エンハーツ点滴350 mg、9月01日350 mg点滴、9月22日350 mg点滴、10月13日350 mg点滴

自動車の運転ができるようになったので2021年8月14日セコメディック病院でMRI検査を受けたところ、約1 cmだったがんは周囲に滲み出るように拡張していて、脳の右後に新たに約5 mmのがんが見つかった。8月18日一泊入院し、翌8月19日ガンマナイフ治療を受ける。ステロイドホルモン剤プレドニゾロン14日分(服用量は毎日少しずつ減らされる)が処方される。

9月27日セコメディック病院でMRI検査を受けたところ、約5 mmの新しいがんは消滅し、周囲に拡張していたがんは、ほぼ半分の大きさに縮小していた。

ここまで、がんについて色々書いたが、がん自体は痛くも痒くもない。患者として病院へ行って指定頻度で点滴を受けることと、処方される錠剤を指定どおりに服用すること、および数ヶ月に1度CT検査を受けることがすべてである。これらに脳腫瘍のガンマナイフ治療が追加されたが、これとて、発見時およびその後拡張したときのみ1泊入院で自分の車を運転して往復できる(抗がん剤点滴もCT検査も車で通院)。ご担当の先生方の指定どおりに行動すればそれ以外に心配することはない(第一腰椎骨折は痛くて身動きできず大変だった)。

(7)今後の見通し

2017年7月に、余命長くて3年と宣告されたが、4年を過ぎた2021年10月現在、まだ生き永らえている。9月22日がんセンターで受けたCT検査では胃ガンとそのリンパがんの大きさは変わらず、他に転移は見つからない。9月27日セコメディック病院で受けたMRI検査では5 mmのがんは消滅し、3 cmのがんは2 cmに縮小したので次回MRI検査は12月29日に予定され、少なくともそこまでは問題なく生きられると思われる。

2021年10月現在使用中のエンハーツが有効でなくなった場合、以下の治療が考えられる:

  1. 一度使用したアブラキサンを再度使用する。
  2. 2020年9月オプジーボへの適合性検査が確立されたので、スクリーニングが行われるかもしれない。
  3. 臓器の種類によらず使用可能な抗がん剤キートルーダ(ペムプロリズマブ)の使用
  4. 抗がん剤もガンマナイフも有効でなくなった場合はゲノム医療治験の可能性がある。

食事療法

青汁:2018年春頃からか現在に至るまで、毎朝、青汁を1包お湯で溶かして服用、

にんにく:2019年3月中旬、知人で貧血の方が黒にんにくを食べていたら血色素が増加したと聞き及び、妻の勧めもあって黒にんにくを数週間食べたが、1袋約1千円と高価であるため、10個で約300円のスペイン産ニンニクを購入して、オリーブ油で加熱し、塩コショウして毎夕1かけづつ食べていた。2020年初頭頃から、鍋でにんにくを加熱調理することを面倒に感じ、保存用のガラス瓶に皮をむいた生にんにくを入れて電子レンジで加熱し、そのまま保存するようになり、現在に至る。なお、生にんにくに、塩コショウのみ、刻んだシソの葉と塩、鰹節と味噌などを随時加えている。

ビワの種:ビワの葉ががんに効く。種にはその約千倍もの有効成分は含まれるため、毎日1個食べて約1ヶ月でがんが消滅した人がいる。と記載された書籍を妻が知人より紹介されたので、2019年4月21日から7月末頃まで、ビワの実を十数個食べた後、種を焼酎に漬けて冷蔵庫に保管し、毎日1個の種を食べていた。2020年にもビワの実が購入可能な4月頃から7月末頃までビワの種を毎日1個を食べていた。

にんじんジュース(伊藤園 充実野菜 キャロット100%)を毎朝約100 ml飲んでいる。

エゴマ油:DHAおよびEPAを含むオメガ3の食用油ということで2019年3月頃から毎日小さじ1〜2杯飲んでいる。エゴマ油だけでは飲みにくいので、オリーブ油を約10%混ぜている。軟下剤の効果があるので、排便の具合に合わせて量を増減しているが、ほぼ毎日小さじ1杯以上を飲んでたが約半年で飲むのを止めた。

玄米:2019年5月〜9月頃まで、玄米ジュース(玄米を水とともにミキサーにかけて粉砕し、黒砂糖を加えて、約30分間煮たもの)を作り、毎夕食後約150 ccを飲んでいた。2019年10月頃〜2020年8月現在まで、玄米に約2倍の水を加えて30分間鍋で煮たものを白米の代わりに食べている。当初は毎日1合を食べていたが、妻が炊飯器で炊く白米が余るので、現在は白米と玄米を約半分づつ食べている。

バナナ:カリウムを補給して血圧を下げるために胃がんになる数年前から毎朝バナナを1本〜半分食べている。

納豆+生姜+黒酢+蜂蜜

塩分の抑制:夫婦ともに数年前から高血圧で、ともにノルバスクを服用していたが、私は貧血でがんが発見されたときから、高血圧ではなくなっていたので、それ以後、ノルバスクの服用は止めている。夫婦両者のために、塩分を控えるように心がけているが、外食が増えたり、知人に漬物を頂くと塩分過多になることがあり注意している。

動物性脂肪の抑制:肉よりは魚を多くしてはいるが、鶏、豚、牛の順に多く食べている。いずれも脂肪部分は除去している。鶏肉はほとんど胸肉で、たまには腿肉も食べるが、いずれも皮と脂肪は切り捨てている。 納豆、ヨーグルト、牛乳:毎日飲食している。 野菜:トマト、キウリ、キャベツ、もやし、タマネギ、ジャガイモ、ニンジン、ホウレンソウ、小松菜、は毎日または2〜3日毎、トウフ、ダイコン、ピーマン、ブロッコリ、ゴボウ、ワカメ、シメジは数日毎、たまにはセロリ、サツマイモ、コンニャク、ヒジキ、コンブ、シイタケなど、たぶん、日本人の平均より多く食べていると思う。果物:バナナ、リンゴ、ミカン、グレープフルーツ、キーウィ、イチゴ、ブドウなど毎日数個を食べている。

がんの発生原因

原因物質、食事、放射能、X線、紫外線などのいずれも、病原菌のように決定的なものではなく、がん発生の確率が高くなる原因でしかない。

がんの三大治療法:手術、抗がん剤、放射線(重粒子線、3次元照射、同位元素体内埋め込みなど)に加えて、最近、免疫療法(ニボルマブ(オプジーボ)とペムブロリズマブ(キイトルーダ)など抗がん剤に含まれるかもしれないが)およびウィルス療法が報道されている。

がんの三大治療法

  1. 外科療法(手術)
  2. 化学(薬物=抗がん剤)療法
  3. 放射線療法
  4. 第四の治療法と言われる「免疫療法」

私の場合、抗がん剤療法の他に、放射線療法のひとつ「ガンマナイフ」で脳腫瘍が縮小したり消滅しているので幸運に恵まれたというしかないと思う。しかしガンマナイフは胃がんには適用できない。脳腫瘍治療でも最大3 cmなのに私の胃のリンパがんは卵大である。私のリンパがんは主要な血管を取り巻いているので手術は不可能であり、アブラキサンと通常併用されるラムシルマブが血管組織を痛めるとのことで投与が見合された。ガンマナイフでは頭骨をネジでフレームに固定して行われるが、腹部は動くのでガンマ線の集中照射が困難である。多くの放射線療法があるらしいが、がんセンターで推奨されるのを待つのみであり、よく調べていない。胃がんが脳以外の腹部などに転移した場合に備えて自主的に調査する必要があるかもしれない。

がんの自然療法

避けるべき食べもの、多く摂取すべき食べもの、運動、精神的ストレスなどが提唱されるが、決定的なものはなく、発生確率を低下させ、治療を促進することが期待されるが、発生原因や治療法の研究のように、厳密で十分な研究がなされていない。

がんの研究課題

がんの発生原因、がんの存続、成長条件、がん縮小の条件や過程が明確に判明しておらず、特効薬のようなものはないので、症状に合わせて、各種療法が組み合わされている。 遺伝子変異が原因と断定できない。 DNAが生命の設計図といわれるが、同じDNAを持つ体細胞が多様に分化しており、分化した同種細胞の存続数が制限されている仕組みが判明していない。 がん幹細胞から分化したがんの血管とそれを取り巻く組織、それ以外にがんの塊が維持されるために必要な組織の全貌が充分解明されていない。 転移するのは幹細胞ではないだろうけれども、転移先では幹細胞になる仕組みが解明されていない。

記載すべき事項

- K/Naバランス
- HER2抗体分子標的薬ハーセプチンもオプジーボも効く人は約30%である
- HER2抗体分子標的薬ハーセプチンと同様にオプジーボも投与前に効く人と効かない人を判別する事前評価が可能となった。
- 玄米の抗がん作用とがん防止作用
- ニンニク
- アシュワガンダ
- ビタミンCの抗酸化作用
- 日常できること - 玄米ジュース
- がん告知の本人と家族の変遷
- 漢方薬による血流増進
- がん組織不明:がん組織はがん幹細胞、がん細胞、血管か?痛みがあるということは神経もあるのか?
- 手術をすればその中心にある幹細胞は除去されると思われるが、「がんが散る」とか「休眠がんが目覚める」とはどういうことか?
- 妻が先に肺がんと間違われたこと

書籍「眠っているがんを起こしてはいけない」近藤 誠
本書の読者として医師や医療関係者を対象としているとしたら、本書は、異端視されている負け犬の遠吠えでしょう。がん患者を対象としているのなら、著者自身の診療所の診察を受けるよう期待しているのかもしれません。

読者である私は約2年前にステージ3の胃がんが見つかり、手術不可能ということで、現在も抗がん剤治療を受けながら大きい副作用もなくほぼ通常の生活をしていますが、がんには非常に興味を持っています。本書を読んでこの著者の診察を受けようとは思えません。

【読者である私は約2年前にステージ3の胃がん(胃の中に直径約5 cm、胃の外のリンパ節に直径約14 cmのがん)が見つかり、手術不能で治療をしなければ余命約半年、抗がん剤治療を受ければ約2〜3年と診断され、現在も抗がん剤投与を受けています。治療開始から3〜4か月で直径約14 cmのがんは約5 cmまで縮小し、その後大きな変化はなく、ほとんどなく、通院以外は通常の生活をしています。】

本書では、がんの三大治療法といわれる「手術」、「放射線療法」、「薬物療法」および第四の治療法と言われる「免疫療法」のすべての効果を否定し、がんは放置しておくのが一番よいということが一貫して主張されています。民間療法や食事療法も否定されています。例外的に一部「放射線療法」を肯定しているかのような記述も見られますが、放置するのか、放射線療法を受けるのか判断基準が記載されていません。

本書の論理で辻褄が合わないのは、三大治療法の有効性評価において「治療が有効なケースを過大評価し、無効なケースは無視するか、報告していない」と主張していながら、自説の展開においては「がんを放置してよかった(数少ない)ケース」を過大評価し、三大治療が有効である多くの実情を無視しています。

著者のがんに対する知識の程度または記述表現にも問題があります。たとえば、正常細胞が「がん細胞」に変わる仕組みとして、「日光、放射線、化学物質などが、細胞中の遺伝子を傷付け、「変異遺伝子」に変えていきます。(中略)正常細胞内で変異遺伝子が増えていくと、がんに変わる細胞が現れます」と断定されていますが、「遺伝子に変異はみられず、その転写、翻訳、たんぱく質の発現過程に変異がみられるがんも多くある(BLUE BACKS「がんはなぜ生じるか」永田親義)ことは周知の事実でしょう。

一般論として、がんの発生原因、発現条件、発現過程、がん組織(がん幹細胞、がん組織の血管、その他癌組織の分類、相違点など)、成長過程、転移過程など、がんにはまだまだ未知なことが多いことや、大きさが数ミリ以下のがんは現在、見つける方法がないという基本的な問題があります。

そのような現状において、本書の主張に一理あるとしたら、「がんの中には放置していても大きくならず、転移もせず、中には自然消滅する場合もある」ということは恐らく真実だろうと私は信じます。問題は、放置してよいのはどのような種類のがんなのか、どのように見分けるかということでしょう。本書にそれは記載されていません。

【ウイルス療法】
https://www.tv-asahi.co.jp/m-show/contents/detail/0484/ テレビ朝日 羽鳥慎一モーニングショー そもそも総研 玉川 徹 2019.03.28放送

がんだけを破壊する「ウイルス療法」はどこまで進んだのか?

* がんに対するウイルス療法の実用化をめざす
東京都白金台 東京大学 医科学研究所 藤堂具紀 教授
今回の臨床実験の対象は、脳腫瘍の中で最も悪性度が高い「膠芽腫(こうがしゅ)」。東堂教授によると、現在、摘出手術・放射線手術・化学療法を組み合わせた治療が行われていますがほぼ100%再発し、再発後の1年生存率の平均はおよそ15%。一方、東京大学が研究しているウイルス療法は、再発後の患者を対象にした臨床実験での1年生存率が92.3%と、従来の治療より大幅に高い効果が明らかになりました。

* ウイルスががん細胞を破壊
ウイルス療法には、がんに対する2つの効果があります。1つ目は、ウイルスが直接がん細胞を破壊するというもの。がん細胞はウイルスに感染して増殖が進むと丸くなり、その後はじけるように破壊されていきます。治療に使うウイルスは、その中の遺伝子を操作することで、正常細胞では増えずがん細胞のみで増え続けます。

* がん細胞に対する免疫力の強化
ウイルス療法の2つ目の効果は、がん細胞に対する免疫力の強化です。ウイルスによるがん細胞の破壊が行われると、免疫はウイルスと破壊されたがん細胞を一緒に排除しようとします。この時、免疫は今までに認識していなかったがん細胞も新たに認識するようになり、破壊されていないがん細胞も排除しようとするのです。臨床実験に参加した患者の脳の画像では、右上に見える白い脳腫瘍の部分が、ウイルス療法を受けがんに対する免疫が働いたことで2年後には腫瘍はほとんど見えなくなっています。 ウイルス療法によって免疫ががんを認識して攻撃するようになるためには少なくとも4、5ヶ月という時間が必要なため、なるべく早い段階での治療が効果的だと藤堂教授は考えています。

また藤堂教授によると、一般の抗がん剤に比べるときわめて副作用は少なく、将来的には従来の治療法との組み合わせでより高い効果を発揮するとのことです。 ウイルス療法は、脳腫瘍だけでなくそれ以外のがん治療にも効果が期待されています。

がん細胞だけを破壊するウイルスを人工的に作った。 ウイルスの3つの遺伝子をオフにすると、がん細胞内でのみ増殖するようになる。 ウイルスががん細胞から外に出るときに細胞を破壊する。 固形がんのすべてに有効である。 オプジーボなど、他の治療法と組み合わせると効果が増す。 臨床試験は6ヶ月以内に始まると思われる。 副作用:発熱、リンパ球減少、吐き気

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